心臓が痛い!!!!
傷が開かれる!!!!
嫌だ!!!!
聞きたくない!!!!
バタン!!!!
ドアを開けた。
「ナナちゃん、あなた……」
大きく目を見開いたふたりに、声にならない声で叫んだ。
「やめて、お願い……話さないで……ッ!!!!
もう、思い出したくない……
ハァッ……ハァッ……」
ダメだ、息ができない!!!!
苦しくて胸元を押さえ、蹲る。
ガシャーーン!!!!
大きな音を立てて、点滴スタンドが倒れた。
「過換気起こしてる!千鶴!そこのビニール袋取って!!!!あと、ナースコールお願い!!!!
院長……お母さん読んで来て!早く!!!!
ナナちゃん、ゆっくり呼吸しようね。
大丈夫、大丈夫だから……」
美鶴代先生がビニール袋を口に当て、優しく背中を擦った。
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