「キャプテン!!!!」
顔をクシャクシャにしながら千尋の大きな体がわたしに飛びついた。
千尋に続けとばかりにチームメイトがわたしを取り囲む。
涙が溢れて止まらない。
バレーボールを始めて6年、
勝利の栄冠をこの手で掴み、歓喜の涙にくれた。
「ナナーーッ!!!!」
スタンドには、お兄ちゃんと
「えぇーーっ!!!?坂尾さん!!!?観てたんですか!!!?」
坂尾さんだけではなく、あの時練習に付き合ってくださった全日本女子メンバーのみなさんが
笑顔で手を振っていた。
「おめでとう、ナナ!早く全日本まで上がっておいで!!!!」
それからしばらくして、わたしの全日本入りが正式に決まった。
これがわたしのバレー人生の頂点だった。
順風満帆だったはずのわたしのバレー人生に暗い影が落とされていくことをこの時気づく由もなかった。
.


