「だって次のセッターは堀さん、じゃないの?」
今の全日本メンバーでは、副セッターの堀さんがなるのが順当だ。
お兄ちゃんは厳しい表情で首を振って、
「堀さんはリベロを希望している」
えっ……
「だったら誰が……「お前しかいないだろ?今の日本で坂尾さんの他に全日本のセッターが務まるのは」
わたしの言葉を遮ったお兄ちゃん。
その真剣な眼差しに思わず息を呑む。
でも……
「お兄ちゃん、何でわたしがバレーを辞めたのかはお兄ちゃんが一番わかってることでしょ!!!?」
なのに、どうして…?
どうしてわたしをあの世界に戻そうとするのだろう。
「お前がバレーを辞めることになった原因の一端は俺にもある」
あの時はわたしだけじゃない。
お兄ちゃんだって傷ついた。
だけど、お兄ちゃんはバレーを続けることを選んだ。
バレーはお兄ちゃんにとって全てであり、
人生そのものだから……
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