わたしの言葉に、寛貴は無言で頷き、千尋は、
「わかりましたっ!!!!先輩、すぐですけど、家まで送って行きます。ほらっ、寛貴行くよっ!」
寛貴の手を取り、歩き出す千尋。
ほんの一瞬だけ寛貴が嬉しそうな表情を見せたことは、わたしだけの秘密にしておこう。
「それじゃ先輩、ありがとうございました。おやすみなさーい!!!!」
「うん、今日はありがと。寛貴、千尋のこと……お願いね」
寛貴は小さく頷くと、
「福山、その、俺……悪かったな」
寛貴にしては、精一杯の謝罪に違いない。
「寛貴、もう寛貴にも千尋の良さがわかったんじゃないの?わたしの大事な可愛い後輩、今度泣かすようなマネしたら……」
グッと拳を固めて見せると、寛貴は顔を引きつらせ、
「わかったわかった!もう浮気はしないって!!!!」
そう言うと、千尋と向き合い、
「俺、千尋に怒鳴られて何だかすげぇしびれた。これからも俺のこともっと叱ってくれよな?」
.


