「黒美?どうしたの?」


顔をのぞきこんで来る。


「ううん!あ、あれとか良さそう!」


笑って可愛いマフラーが置いてあるお店を指差す。


っ………心臓がドキドキする。


(何かの病気・・・?)


「あ、良いね!」


って言うとこっちを見て笑う彼。


(・・・彼女とか、居るのかな。)


心がモヤモヤしてしまう。


(好きな人、とか・・・。)


これにする!って言ったのでそんな思考はやめた。




少し歩いて6時ぐらいになったのでバスで帰ろうとする。


が、


外は雨が土砂降りで。


仕方なく彼女は折り畳み傘を出す。


バス停まで歩いていく。


「ごめんね、ありがとう。」


「いえいえ、どういたしまして。」