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ぼーっとしたまま、3日が過ぎた。
バイトをこなしたり部屋の掃除をしたり普段はいかないサークルに顔を出したり…無駄なことを考えたくなくて行動してみたけど、やっぱり考えているのは山本くんのことだった。
「皐月ー?悶々としてるけどどーした?」
翔子はいつもと変わらなくて、なんだか少しホッとする。あの飲み会以来だ。
「まだまだ暑いなーと思って。」
今年は暑さが続くらしい、と言ってたっけ。確かにそうだ。夏の終わりを感じさせているくせに、まだまだ蒸し暑さは残っている。
「暑いとぼーっとするよね!水飲む?」
「ありがとう」
しばらく翔子と世間話をしていると、わたしのスマホが鳴った。
「電話?」
「ちょっと出てくる!」
サークルの部屋を出ながら、画面も見ずに電話をとる。
『もしもし…』
思いがけない声に、スマホを落としそうになった。



