この気持ちは、気付かれない。




そして朝。

泣きすぎたわたしの目は見事に腫れていた…。


「ふは、ひでえ顔!」

「ちょっとうるさい!タオル濡らしてチンして!」


今日はバイトなのに、ああもう!

文句を言ってもしょうがないので、ひたすら目の腫れを抑えた。冷やしタオルに、蒸しタオル…


「なー、皐月。」

「なに?」


タオルを乗せながら、山本くんに返事をした。

まったく、この人は声を使い分けるのが上手すぎる…


「俺さ、来週向こうに帰んなきゃ。それまでにあと一回だけ会おう」


え…あ、そっか。
山本くんも、授業が始まるのよね…


いつの間にか、わたしたちの夏は終わりを間近に控えていた。


「今度の日曜、ここに来るな。」

「わかった…」


その日を最後にするかしないか…決めておけということだろう。


頭にぽん、と手を置いてから山本くんは部屋を出て行った。






わたしの頭の中はすぐにぐるぐると回り始めた。