だけど結局、わたしは人付き合いが苦手なままだった。
人の気持ちを読み取ることはできても、その人の気持ちになって考えることができない。
こうすると悲しむかもな、と思っても、悲しい気持ちにはならない。
…わたしがそんなだから、優衣をあんなに追い詰めてしまった。
「大丈夫」という言葉で自分を騙して、優衣も騙して。
誰にもわたしの根底を悟られないように何重にも壁を厚くした。
自分を騙して他人を騙して、限界なんかとっくに超えてるのを、見て見ぬ振りをした。
「大丈夫」で寂しい自分の気持ちも騙していたら、兄貴は夢を追って遠くに行ってしまった。
母のような、二度と会うことのできない場所ではないけれど
「仕方がない」と自分に言い聞かせていないと孤独感で押しつぶされて今にも死にそうだった。



