この気持ちは、気付かれない。





詰め寄ってくる優衣に、くすくすと笑ってしまいながら弁解する。



「ゼロだって、ほんとうにゼロ。」

「嘘だ〜!だってそんなに色気があるのに!とっても美人だし、しっかり者だし、非の打ち所なんてないじゃない!」




おいおい、一体何を言ってるんだ。


わたしはあいにく美人なんかじゃないし、そんな器量良しの人間でもない。


どうも優衣はちょっとだけわたしを買いかぶっている節がある。





「……その落ち着きが同年代の人には高嶺の花に見えるのかな?」

「いやいや、違うって。」

「それか、彼氏みたいな人がもしかしている?!」

「…!」





優衣の言葉に、ドキッとして言葉が詰まる。


彼氏みたいな人?そんなのはいないけれど…





「な〜んだあ、それだよ、それが絶対原因。その人とは付き合わないの??」

「……そんな相手じゃないからね。」

「そうなの?でも、好きなんだよね?」

「好きじゃないよ。そういうのじゃない。」

「……セフレってこと?」




…!


まさか、優衣の口からそんな言葉が出てくるなんて!



びっくりして優衣を凝視する。