この気持ちは、気付かれない。





結局朝日が昇ってから解散になり、寝起きの人たちを電車に乗せてからわたしも帰った。



普段ならもう起き出す時間で、今日が休日なことを心の底から喜んだ。

さすがに眠たくて仕方がない。


鬱々とした気分は朝日を浴びてどこかに追いやった。






帰ってすぐに水を飲み、熱いお風呂に入る。

上がったら寝るんだ、と思いながら浴槽の中で寝てしまいそうな自分を奮い立たせた。




「あ"ーーーきっつい。」



もうオールなんかきつくてしょうがない。

年か。これが年をとるってことか。去年までは平気だったのに。急にくるな。



髪も乾かさないままベッドにダイブする。


充電器を刺したスマホには、潤くんから連絡が来ていた。



“色々ヘンな事言ったよな。気に障ったなら、本当にごめん。また今度飲もうな!”


とまあなんとも爽やかさ全開だ。

謝るだけじゃなくて、関係の変わらなさそうな誘い方をしてくれた事にホッとする。



数少ない友達だ…。


わたしはどうも友達が少ない。

後ろめたい気持ちを持っていない人なんて、片手で足りるほどしかいないのだ。



なんて狭い世界で生きてるんだろう。

潤くんに


“なにも気に障ることなんてなかったよ。ありがとう!みんなで飲み行こーね。”


と返して他のアプリを開く。


どうやらほとんどみんなもう家に帰りつけたらしい。良かった。