この気持ちは、気付かれない。



ーーーー
ーー


泣きながらだし、時系列もバラバラで行ったり来たりしながらで、時間がかかりすぎてお店が閉まってしまった。

場所を移して、わたしたちはお店から近かった潤くんの家にきた。


ーーちょうど最後に4人で会った日のことまでお店で話した。それから少し歩いたことでわたしの涙も止まってくれて、頭がすっきりしたような感じがする。



「おちついた?」

「うん、大丈夫」



ずっと手をつないでてくれた潤くんと、店を出てからは反対の手を繋いでてくれた翔子。


「…ふたりは、優しいね」


ひとりじゃないよ、って言ってくれてる気がした。わたしの勝手な思い込みでもいい。手をつないでてくれただけで十分だ。



「…大変だったんだな」

「…そう、かな」


わたしだけが辛かったわけじゃない。
わたしたち4人は、みんなそれぞれ悩んでた。



「優衣ちゃんと山本くんは、本当に別れたんだね…」

「たぶん、そうだと思う」


目の前で別れようって言ってたから…


「山本くんとは、連絡取ってるの?」

「…たまにね」


わたしが正直に答えると、翔子はやっぱり困った顔をした。


「話を聞いてる限り、率直に言うと関係は精算したほうがいいと思うけど…」

「……」



わたしも、そう思うんだよ。
わたしたちは、きっと一度離れ離れになったほうがいい。
絡まった感情が全部無くなってしまうまで。








「…皐月、その男のことが好きなのか?」

「え…?」

「山本くん、ってやつ」