この気持ちは、気付かれない。



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「さーて、そろそろ解散にしましょうかね〜」



外が真っ暗になった頃、今日の活動は終了になった。

ずっと話し相手になってくれてた菜穂と潤くんに「バイバーイ」と告げて部屋を出ようとしたわたしの元に翔子がやって来る。


「皐月!」

「翔子、」

「ご飯行くよって言ったでしょ、ちょっと待ってて!」

「…はーい。」



やっぱり翔子からは逃げられなさそうだ。


強い口調は翔子の優しさからくるものだってわかってるから、泣きそうになる。ーー翔子は、助けてくれるの?




「なに、翔子とメシ行くの?」

「あ、うん、」


潤くんがやってきた。


「俺も行っていい?」

「へ?」


潤くんも?どう、だろう…


「わたしは、いいけど…」


ほんとは迷ってるけど、わたしはノーとは言えない典型的な日本人。断れない…


「とりあえず翔子待つんだろ?」


フロアの椅子があるところで、ふたりで待つことになった。そして少し話をしていればすぐに翔子がやってきた。


「潤も行くの?」

「おう。皐月はイイって。」

「ふーん?まあ、いいけど。」


そんなわけで、わたしたちは三人で学校を後にした。



翔子が手早く手配してくれた店は、何度か行ったことがある半個室のとこだった。


ああ…翔子ったら、話を聞く気満々な感じがする。


潤くんもなにやら言いたいことでもあるのか、チラチラと視線を向けてくる。

わたしはそれに気づかないふりをしながら他愛もない話をし続けた。