すると私の後ろから、ドスの効いた低い声がした。


「おい、お前。何笑ってんだよ。」


私は一瞬肩をビクつかせ、恐る恐る声のした方向を向いた。


するとそこには、世に言うイケメン?とか言う奴がいた。


目は赤色で、髪はオレンジに近い色をしていて、耳にはピアスを沢山付けていた。


私は一瞬カッコいいと思ってしまった。

だが、それは彼の顔を見て一気に吹き飛んだ。



その理由は、そのイケメン君の顔は怒りに満ちており、彼の後ろには黒いものがうようよ渦巻いていたからだ。



これは私でも、彼が怒っていることに気付き、ダッシュで自分のクラスまで走っていった。

途中で後ろから声が聞こえたけど…無視だな‼︎無視‼︎




タッタッタッ……


「はぁはぁはぁ…や、やっと着いた……」


教室に着いた私は、荒れた呼吸を静かに整えた。そして、教室のドアを静かに開けた。



教室には私以外にも、男子が3人女子が1人居た。



私は自分以外にも、人が居たことにホッとした。


安心したところで自分の席を見つけ、鞄から必要な物を取り出し、引き出しにしまった。


すると、後ろから肩を叩かれ、振り抜くとそこには1人の女の子が立っていた。