男の人は私の腕を掴んだ 「お、工藤組の若頭がいねぇじゃねーか。チャンスだな」 男はニヤニヤしながら私を引っ張った 「いや、離してっ!」 「そんな弱々しい声じゃ誰も助けには来ない」 樹さん‥樹さん‥ 「樹‥さん‥」 なぜか私は樹さんの名前を呼んでいた 「ははっ、誰かの名前呼んだって助けにはこねぇっ‥ぐはっ!」