「目立つから移動しよっか?」



なにも言わない私の手を引っ張って文化祭では使われない教室に入った



「俺頑張れって背中押したはずなんだけどなぁ……」



「……してたっ………」



「え?」



「キス……してたの!!!本城さんと!!!」



思い出したくない光景が浮かぶ



「まじで…俺にくれるわけ?」



「えっ……」



視界が暗くなる



気づいたのはしばらくしてから…山下君にキスされてる



「やっ………んんっ」



深いキスは長く感じた



離れてから山下君の真剣な顔にびっくりした



「遊びじゃないよ?本気で好きなんだ。……玲奈。あいつのことで泣くならやめなよ。俺と付き合って。」