ふぅ〜。
冬の朝の風は冷たい〜。
でも、コパンに行く足は軽い。
それに…。
ワクワク。
今日も井上さん、ロールサンド、
喜んでくれるかしら?

ウフフ。
ホントに張り合いがあるな。

あれ?
コパンの扉が、閉まってる。
どうしたのかな?
裏口に回る。
こっちは、開いてるわ。
ドアを開けて、声をかけた。

「おばちゃん、おはようございます‼」

シーン…。

「おばちゃん‼」
「あぁ、ゆいちゃん〜。こっちよ〜。」

奥のおばちゃんの部屋から声がした。

「おばちゃん…おばちゃん、どうしたの‼」
なんと、おばちゃんが布団にうずくまっている。

「ゆいちゃん〜、あぁ、痛い〜。」
「おばちゃん、どこが痛いの?」
「腰をね、痛めちゃって。ぎっくり腰よ〜。」
「やだぁ、どうしよう。お医者様は?」
「今は、歩くのも出来ないから…横になってガマン〜。あとで、甥の聡が車を出してくれるって。」
「お店は?どうする?お休みにする?」

おばちゃんは、痛そうな顔を私に向けると
「ゆいちゃん、あなた一人でお店を開けてくれる?」
「えっ、私一人で⁈」

えー‼‼