湊くんと私は、グラウンドに戻った。 練習中の裕也くんたちが私たちの元へやって来る。 「湊ー!どこ行って……あれ?片瀬先輩?」 裕也くんが不思議そうに首を傾げる。 「湊と裕也の知り合い?」 裕也くんの隣にいたユニフォーム姿の男の子が言った。 目が糸みたいに細くて、癒し系の男子みたい。 「甲斐先輩。軽音部の部長の片瀬雫先輩っすよ。湊の彼女」 「違うって、裕也」