「なんで、?」



「...っ、私...転校するから」



二学期からあの教室には、由依がいない──?



信じたくない。



「嘘だろ?」


頼むから、嘘だと言ってくれ。




「ううん、ほんと」


律儀に、首を横にふってまで答えた由依。



その瞬間俺の頬を何かが伝った。



涙だ。




俺、拒絶されて泣いてる



会えないと知って、泣いている。



かっこわりぃ、見せたくないと思って急いで拭うも由依に気づかれたようだ。




「な、んで、泣くの...」


由依はびっくりしているのか大きく目を見開く。