何かに巻き込まれちゃってる──?



「借金か何かでも手つけたの?」


言ったあとに違うな、と思った。


だって、雄大の家はお金には苦労してないはずだから。


「借金?勘弁してくれよ。

ちょっと仕事の方がな。」


” 仕事 ” と今目の前にいる人は言った。

けど、この人は [ 学生 ] なはず。


仕事なんてしてるの?


「も、もしかして──っ?!」


ヤクザとか!?!?

私がいないからこんなことになっ…──


「違うから。」


まるで私の考えてることは分かってる、とでも言いたげな呆れを含んだ視線を受けて我に返る。

 

「俺がこんな事するように見えるか?」



そりゃあ見えないけど──


「見えるよ。

…だってさ…雄大は─「ごめん」 」