「え、や、違うよ…! ただ、なんか石蹴ってたら…」 失敗した。 石なんか蹴らなきゃ良かった。 下ばっか向かなきゃよかった。 あのまま電車に乗って帰ってたら良かったんだ! 神様はいつだって意地悪だ。 いつも私をどん底に突き落とそうと手をかける。 あぁ、もうなんなのよ────! 「とにかくここじゃなんだし、家においで」 嫌だ、本当は行きたくない。 けど、どうせ1ヶ月後には来るんだここに。 私は、おとなしく雄大の後ろをついていった。