狼狽える私に、落合君はそっと近づいてきて距離を縮める。
でも不思議と、怖くはなかった。
「僕と蓮は幼なじみなんだ」
「…う、うん。前、聞いたよ…」
「そう。それと僕は日莉とも、幼なじみなんだよ」
「…あ…」
何で今まで違和感に気付けなかったんだろう。
絡み合った紐が、真っ直ぐになる。
桐生君は、落合君を幼なじみと言っていた。そして桐生君が好きな幼なじみーーそれは即ち、如月さんの事。
落合君が如月さんをも幼なじみと言った事で、繋がりが見えてくる。
桐生君の幼なじみの、落合君と如月さん。落合君が三人と幼なじみと言うことはきっと桐生君も、小田切君と親しい間柄なんだろう。 そして勿論、如月さんと小田切君も。
越えられない壁と言うものを、感じた。
「…四人は、幼なじみ、なの?」
「うん」
ならきっと落合君は、苦しむ桐生君をずっと見てきたんだろう。

