知らないアイツに恋しました

「もー。しょーがないなー。」

と、笑った。
って言うか、あずみの隣の人。
やけにかっこいい...。
整った顔立ちに、さらさらの髪の毛。
身長も...うん。高い。
モテてるオーラがすごいだけど。
前にあずみが、

『隣のやつが、ブスのバスケオタクで困ってるの~‼』

って、言ってたっけ。
ブスじゃないよ。
...めっちゃイケメンさんじゃん。

ばち。

目があった。
とりあいず笑いかける。
すると、イケメンさんは難しい顔をした。
なんでかわからなくて首を傾けると...
焦るように笑い返してくれた。

―――――――ドキッ...。

ドキッ?
なんで今?わけが...分からない。

「そーいえばあずみ。この人が昨日言ってた人?」

自分の気持ちを誤魔化すようにあずみに聞いた。

「うん。そー。こいつが増村。」

...やっぱり。

「あずみが言うほど、ブスじゃないよ?って言うか、笑顔とか、かっこいいと思うけどな~。」

と言って、笑いかけた。

「は?これのどこがかっこいいの?バカでどんくさくて非常識のバスケオタクだよ?」

納得がいかない。と言った風に言うあずみ。