知らないアイツに恋しました

「待ってよぉ~‼」

「もー。しょーがないなー。」と笑う堀田。
どこか安心するような笑顔。
本当に可愛いんだと再確認した。

すると、俺に気づいたのか、俺を見た。
バチッと目が合う。
すると、堀田はニコッと俺に笑いかけた。

―――――ドキッ

ドキッ?なんで、今?
これじゃ好きみてぇ...。ま、こんだけ美人だから、可愛く見えるときだってあるだろ。

俺が難しい顔をしているからか、堀田はキョトンとしている。
すかさず俺は笑い返した。
すると、堀田は微笑み、

「そーいえばあずみ。この人が昨日言ってた人?」

と、俺を指して言った。

「うん。そー。こいつが増村。」

「あずみが言うほど、ブスじゃないよ?って言うか、笑顔とか、かっこいいと思うけどな~。」

と言って、笑った。

「は?これのどこがかっこいいの?バカでどんくさくて非常識のバスケオタクだよ?」

「なっ...‼に、西村‼」

俺と西村が言い合いしてると、

「ふふっ。ふふふ。」

堀田は笑っていた。

ドキドキドキッ‼

なんだ、なんで俺が...?

「ちょっと、希美ー‼なぁに、笑ってんの?」

「ふふっ。だって、あずみがこんなにしゃべる人ってなかなかいないでしょ?だから、
仲いいんだなっ、て思って。」