知らないアイツに恋しました

「うっせーなー。俺はバスケに全てを打ち込んできたから、勉強無理なのー。」

「俺は中学んとき10位以内ずっとキープしてたけどなー。」

「は?いつ勉強すんだよ。」

「空いてる時間。」

「はぁー。バスケも上手くて勉強もできておまけにかっこいいって...お前、パーフェクトなやつだな。」

俺はそれから苦痛の6限をくぐりぬけ、ようやく部活に行く時間になった。
俺らは制服の下にジャージを着てるし、女子も下に着てるから、普通に一緒に着替える。
俺が席で着替えていると、

「あずみー。」

俺のとなりの西村を呼ぶ声がした。
俺の席は、教室の一番はじの後ろの廊下のところだ。
担任が男女を混じらせると言って始めに席替えをした。

すぐ後ろのドアを見ると...

「ごめーん。待っててー。」

あいつが立っていた。

「うわっ、やべー。」

「すげー、可愛い...。」

「あぁ。もしかして、堀田さん?」

クラスの男子は口々に感嘆の声をあげた。
等の本人は

「あ・ず・み‼遅い~‼」

と、言っている。
無自覚だな。こいつ。
確かに、西村、遅い。俺はとっくに着替え終わっている。