「もう、姉貴と話してると疲れる。
俺龍さんと話してくるわ。」
そう言って、家を出た。
「龍さんって…?」
「私の夫よ。」
旦那さんか。
「さてと、邪魔者もいなくなったし、ガールズトークでもしましょうか?」
ニコッと笑って私を見つめる。
拓海は彼女と電話中のため、自分の部屋にいる。
「悠星の過去しりたい?」
「はい。」
なにがあったのか知りたい。
「ふふっ。
いいわよ。
私たち家族のことは聞いてる?」
「はい。
さっき聞きました。」
「なら、話しが早いわね。
中学生くらいの頃ね、悠星が急に朝帰りするようになったの。
それも、母親が家を出て行ってから。
私たちの母親は最低でね、私たちがいるときに、男連れ込んだの。
それで、わざと見えるようにドアを開けっ放し。
最悪よね…。
たぶん、悠星の女遊びが始まったのはこのせい。
人の温もりがほしかったんだと思うの。
しかも、だいたいの人は年上。
もうね、私も手がつけられなかったんだ。
でも、中学生3年生のころかな、バスケの大会である女の子のことを見つけたんだって。
悠星の一目惚れだったらしいわ。
その女の子、それが悠奈ちゃん。
それから、悠星は人が変わったように、女遊びをしなくなったの。
でも、やっぱりそう簡単には習慣は抜けなかったみたい。
たまに朝帰りすることもあったらしいの。
これは春樹から聞いたんだけど。
でも、悠奈ちゃんのことを高校で見つけてからは本当に女遊びをやめたわ。
わかる?
それくらい悠奈ちゃんのことに本気なの。
私は悠星のことを応援したい。
悠奈ちゃんの気持ちもあるけれど、でも悠奈ちゃん、悠星に心開いてるわよね?
だから、お願い。
悠星のことちゃんと見てほしいの。」
そう言って私に頭を下げるお姉さん。
「そ、そんなことしないでください!
わかりました。
私にできることはなにかわからないけれど、悠星くんのこと、私は見捨てたりしません。」
そう言うと、お姉さんは安心したように笑った。

