新婚の定義──嘘つきな君と僕──

「オレきっともう…一生レナしか愛せない。」

「きっと?」

ユウは笑いながらギュッとレナを抱きしめる。

「絶対、だな。」

「うん…神様に、誓ったもんね。」

「そうだな。」

「私も、一生ユウだけ愛してる。」

優しい波の音を聞きながら、二人はもう一度唇を重ねた。

唇が離れると、ユウはレナの耳元で囁く。

「もっと、愛したいな…。」

「え…。」

「そろそろ、我慢も限界かも…。」

「ユウったら…。」

「上がろ。」

「…うん…。」

レナがユウに背を向けて、先にユウがお湯から上がるのを待っていると、ユウはその長い腕で突然レナを抱き上げた。

「キャッ!!」

「一緒に、上がろ。」

「恥ずかしいの!!」

「そんなとこも好き。」

「ユウのバカ!!エッチ!!もうキライ!!」

「レナは…こんなオレ、キライ?」

「……ううん…好き…。」

ユウはレナの体にタオルをかけてやると、横抱きにして軽々と脱衣所まで運ぶ。


(なんか…ユウがだんだん大胆になっていくような…。色っぽくなっていくような…。)

付き合い出したばかりの1年前からは想像もつかないような、ユウの大胆な行動や、色っぽい仕草や甘い言葉が、時にレナを翻弄し、時に溺れさせる。

(一緒にいると、そうなって行くのかな?……一緒にいると…ってことは、私も変わってるってこと…?)