「子供がいるのといないのとでは、全然違うんだろうな…。オレたち、今は二人だから夫婦中心の生活楽しんでるけど、子供が生まれたら子供中心の生活になって…。特に母親のレナはそうなると思う。」

「いろいろ変わってくんだね。」

「でもやっぱり…もうしばらくは、レナだけ見てたいな。子供の頃からずっと好きだったレナと10年も離れて、やっと恋人になれて…結婚して…。考えてみたらオレたち付き合い出してから、まだ1年ちょっとしか経ってないんだ。」

「そう言えばそうだね。付き合うのと同時に一緒に暮らしてるからかな、もっと長く一緒にいる気がするね。」

「ずっと二人でいたい気もするけど…サトシとかシンちゃんとか見てると、子供のいる生活もきっと幸せなんだろうなーと思うし。だけど早いうちに子供ができたら、新婚生活どころじゃないんだろうな…。」

「どうだろう?奥さんのお腹が日に日に大きくなっていくの見て、かわいい赤ちゃんがいる新婚生活も、幸せなのかも。」

穏やかに微笑むレナを見て、ユウは少し照れ臭そうに尋ねる。

「レナは…子供…早く欲しい?」

「今はまだピンと来ないけど…いずれはユウと一緒に家族を作れたら幸せだなって…。」

レナの自然な言葉に、ユウは心が温かいものに包まれるような気持ちになった。

「じゃあ、それまでは二人きりの時間、目一杯大事にしようよ。いつ子供ができても、喜んで受け入れられるように。」

「そうだね。」