レナは眠っているユウの、甘く整った顔をしげしげと眺める。

(寝顔もやっぱりカッコいい…。)

ステージの上でギターを弾くユウは最高にカッコいいと思ったけれど、こんなに無防備に安心しきったユウの寝顔が愛しくて、やっぱり二人きりでいる時の自分しか知らないユウが一番好きだと思う。

(ユウのこと、いつの間に、こんなに好きになってたんだろう…。)

ずっとそばにいた優しい幼なじみのユウが、離ればなれの10年を経て愛しい人になり、今では掛け替えのない大切な夫だ。

(もう、ユウのいない毎日なんて考えられないな…。ユウと離ればなれだった頃は、うまく笑うこともできなかった…。毎日息苦しくて…寂しくて…ずっとユウに会いたくて…。それでもなんともない平気な顔してたんだ…。)

レナは細く長い指でユウの頬にそっと触れた。

(ユウとまた会えて…初めて恋をして…。つらいこともあったけど、やっぱりユウに会えて良かった。ユウと一緒にいるようになってから、ずっと下ばかり向いてた私の世界が、どんどん広がって、明るくなった気がする…。)