新婚の定義──嘘つきな君と僕──

スクリーンの中では、自分とは別人のような女性が歌っている。

レナは不思議な気持ちで、そのPVを観ていた。

(歌の歌詞は、少し前の私みたいなのに…映ってる私は、私じゃないみたい…。)



ステージ裏でモニターを観ていたユウは、驚いて目を丸くした。

(えっ?これ、レナ?!)

いつもとは全然違うメイクや髪型、衣装。

表情も、今まで見たことがないくらい大人っぽくて、ちょっと見ただけでは誰もレナとは気付かないだろう。

(しかも、なんでレナが歌ってるんだ?!)

声に出すとみんなに気付かれてしまうと思い、ユウは黙ってモニターを見つめ、ぐるぐると考えを巡らせる。

(やられた…。)

ヒロにも、レナにも秘密にされていたのかと、ユウは黙って頭を抱え込む。

(しかもなんか、レナすげー色っぽいし…。)

どんなにいつもとは違う格好をしていても、レナはやっぱりレナだと、ユウは小さく苦笑いを浮かべる。

(どんなに離れた場所にいたって、どんな格好してたって、すぐに気付いちゃうんだもんな、オレ…。やっぱり重症だ…。)