いつも“愛してる”と、レナの体に愛しそうに触れ、優しく抱いてくれたユウが、まるで見たくもない物を見た時のように目をそらした。

レナの方を1度も見ようともせず、その場を去ろうとしたユウの背中に抱きつき、レナは小さく呟く。

「私…そんなに汚れてる?こんな私は、もう嫌い…?」

ユウは何も答えない。

「嘘ついて、ごめんね。私はユウに、わかって欲しかっただけなの…。」

レナはユウを抱きしめる手をゆるめる。

「ひとつだけ…聞いてもいい?」

「うん…。」

「ケイトとは音楽仲間だって言ってたよね…本当に、ケイトとは何もなかったの?」

「……うん…。」

「そう…。」

レナはユウから手を離してユウに背を向けた。

ユウが脱衣所からいなくなると、レナは小さく呟く。

「嘘つき…。」