「ねぇ。」
「何?」
「着物着てみたい?」
「うん!着てみたい!」
栄助の思いつきであたしたちは呉服屋という着物がたくさん置いてあるところに入った。
中はたくさんの着物があって凄かった。
「わぁっ!すごいすごい!たくさん着物がある!」
「見たことなかった?」
栄助はあたしにしか聞こえないくらいの小さい声で言う
「見たことあるけど着てる人はあまりいなかったかな。皆殆ど洋服だったからね」
「ようふく…?」
「なんて言うんだろう…、あ!えっとね、西洋の服?を日本が変えたのかな?」
意味は分かるんだけど説明が本当駄目…
「西洋…?あ、異人さんの事か。」
「うん。そういうこと!」



