死神の初恋は腹黒くん



「あぁ!栄助の希望だったのに…。」


「うるさいぞ。」


「むぅ〜。」


あたしは怒ったフリして頬を膨らまして黒先輩を見た。


「そんな顔して許されるとでも思ったか?」

許されるにもなにもあたし問題起こしてないよね…?


「じゃ、俺は行くな。」


黒先輩は宙に浮いて何処かへ行ってしまった。


「…今の誰?」


「あたしの上司なんだ。」


「じょう…し?」


「えっとね…栄助にとっての上司は総司さんとか、土方さんとか…近藤さんとか。」


「そういうことかぁ。」


「うん。ねぇ、早く案内してよ!」


「いいよ!」


あたしたちは再び町の中を歩いた。