死神の初恋は腹黒くん

「えっ…。」

「…信じてもらえました?」

「いえ…全く。何が何やら…」

「うーん…これなら信じてもらえますか?」

あたしは浮いて見せた。

「と…んだ……。」

「これだけでも信じました?」

「…何と無くですが。」

「そのうち分かるので今は信じなくてもいいですよ。あっ!そういえば今日って何月何日ですか?」

「今日は確か…5月25日です。」

5月25日ですか…

まだまだ時間はありますね。

「ありがとうございます。奥沢さんの死亡予定日は6月5日なのでまだ時間はありますよ?やり残した事はありますでしょうか?」

「では、僕と友達になってくれませんか?」

と、友達ですか?

「何故友達なのです?」

「ここにあまり親しい人などいないのです…」

「では、今日からあたしは奥沢さんの友達です!」

奥沢さんはあたしの手を握ってきた。