死神の初恋は腹黒くん


「えっ。ちょっ!」

皆さんを止めようとしたけど行ってしまった。

「あたしご飯食べなくても大丈夫なのに…。とりあえず、一さんを起こさなくっちゃ。」

あたしは一の体を揺すった。

「はーじーめーさーん‼︎‼︎起きて下さい!」

「……。」

けど反応なし。

こんな時にあの忍者さんがいたらな…

さっき男の人間が入ってきた途端にいなくなってた。

あたしは天井に向かって

「にーんじゃーさーん!!」

叫んだ。

すると

シュタッ

「なんや?」

「わぁっ!凄い!」

声をあげ終わった瞬間に上から降りてきた。

「一さんが起きないからどうしようかと思ったんです。」

「なんやそんなことかいな。こうすればいいんや。」

ゴンッ

忍者さんは一さんの頭を殴った。

痛そう…

「うっ…。……俺は何をしてたんだ?」

あっ!起きた!

よかったよ。

「一さん、気絶したんですよ…。もう、心配するじゃないですか。」

「えっ…」

一さんは何故か嬉しそうな顔をしてる。

「勝手にあたしが殺したんじゃないかっておもったんですよ。規則に従わないと閻魔様に叱られちゃいます。」

閻魔様は説教はもう…嫌だ。

あれはもう怖いね。

あたしがそう言うと何故か項垂れる一さん。

「どうしました?」

「いや…。何でもない。」

「そうですか?あっ!忍者さん!ありがとうございます!」

あたしは忍者さんにお礼を言った。

「そんなことなんてことないで。そんなことより…」

忍者さんはあたしに近寄った。

そして

ドサッ

押し倒された。

「どうかしました?」

あたしは平然と聞く。

忍者さんは全身黒尽くめだから顔が塞がれてて目しか見えない。

忍者さんの目は真っ黒で綺麗だった。