ハサネ

鮫風家門司の番についていた鮫風ユリトは不吉な予感が漂う方角に目を細めて見ていた。
そこには黒い影が蠢いていた。
よく見ると、右手に大きな鎌を握ってこっちに近づいて来ているような気配も感じていた。
ふと、後ろを見ると、そこには黒い影がいてこう呟いた。
「お主が鮫風可也か?」
ユリトはそれを聞いて言い返した。
「違う。死神が我が父になんのようだ!!」
死神は微笑して答えた。
「お主の父は、とっくの昔に命がつきている。」
うっ!
ユリトの首を片手で握られ持ち上げられた。
「案内しろ…さもないと貴様の魂も頂戴するぞ!!」
その言葉にユリトは従うしかなかった。
死にたくないという焦りからのものだったかもしれない。