俺は、震える咲良をぎゅっと抱き締めながら


「留愛、お前……何で毒蛾のアジとに行ってる?」



俺の低い声に、留愛は複雑そうな表情を浮かべる。



「…ごめ、なさっ、ごめんなさい!でも、私…皆を裏切るようなまねは……ッ!!」



必死に訴える留愛。



その表情は、とても嘘をついているようには見えない。



もしかして、何か訳が……??



「なら…何で毒蛾と繋がってる?」



イライラした様子で、朔が口を開く。



「そ、れは……今は言えない。」