瀬戸くんと、ふたりきり。



瀬戸くんまであと少し。

もう少しで瀬戸くんに手が届く。




あと、三メートル。

二メートル。

一メートル。



瀬戸くんに手が届いた。



──そう思った時。

右足を襲ったのは鋭い痛み。



う、そでしょ?足攣った……?


突然の出来事に頭の中がパニックになる。



どうしたら……


足をつったことはすぐに理解出来たけど、体が言うことをきかない。



どうしようどうしようどうしよう。

パニックになった私にはすぐ近くに瀬戸くんがいることさえ忘れていた。



──そんな時。



「おい、大丈夫か!?」

「ゴホッ…、ゴホッ、ゴホ……ッ」



両腕を掴まれ、水中から引き上げられた体。



「ゴホッ、ゴホッ、せ、とくん……」



急に水中から出たせいか、上手く息が出来ない。



「喋んな。ゆっくり息しろ」

「ん……ゴホッゴホッ…!」