瀬戸くんと、ふたりきり。



幼なじみの二人っていうのは美来ちゃんと貴也のこと。

貴也は幼稚園のころから美来ちゃんが好きで、告白はしてないけど勇気が出たらするって言ってた。


美来ちゃんも気づいてあげたらいいのにね。

人のことに敏感なのに、自分のことになると疎いんだから。






「お前は───」

「あっ!あそこ空いてる!」



何気なく海へ視線を向けると、練習に持って来いのスペースを発見。

手まねきしながらふり返ると、瀬戸くんはなにか言いたそうな顔で私を見下ろしていて。



「ん?瀬戸くんどうしたの?」


とりあえず問いかけてみた。



「……いや、なんもない」

「あ、ちょ……!」



どうしたんだろう?


フイッと顔を背けてサーフボードを取りに行く瀬戸くんを見ながら、いぶかしげに首を傾げる。



「ほら、行くんだろ」

「え、あ、うん」



何事もなかったかのように戻ってきた瀬戸くんのあとを、なんだかすっきりしないまま着いて行った。