瀬戸くんと、ふたりきり。



「は?なに、お前海でも練習するわけ?」

「そ、そうだけど……」



なによ。そのバカにしたような顔は。



「もしかして瀬戸に教えてもらうとか?」

「………」

「マジかよ。瀬戸も大変だな」

「………」



ハッと鼻で笑う圭祐に軽い殺意が芽生える。



ムカツク!!

ここじゃなかったら頭に一発ぶち込んでやるのに!



「何なら俺が教えてやろうか?」



手が出せないのを分かっているのか、ププッとわざとらしく笑って私の頭をポンポンと叩いてきて。

そのしぐさに、さすがの私も堪忍袋の尾が切れた。



「け~い~す~け~」


グッとこぶしを握りしめ、頭上高く掲げると、


「タンマタンマタンマ!」


危険を察知したのか、サッと両腕で頭をガードしてきた。


けど、そんなの関係ない。

掲げた右手を頭ではなく、ノーガードのお腹にボスッとめり込ませる。

ウッとお腹を押さえる圭祐を見て、勝利のガッツポーズ。