瀬戸くんと、ふたりきり。



「そーいやお前、瀬戸に水泳教えてもらってんだろ?」

「あ、うん」



とつぜん瀬戸くんの名前が出てきて、ドキッと心臓が飛び跳ねる。



「知ってっか?アイツもサーフィンしてんぜ?」

「あ、それは知ってる。昨日ここで偶然会って知った」

「なんだよ知ってんのかよ」



おもしろくなさそうに口をとがらせる圭祐に、してやったり、と気づかれない程度にほくそ笑む。



「……まさかお前、瀬戸に会いに来てんじゃねぇだろうな?」

「はぁ!?」



どうやら笑ったのを見られていたらしく、反撃と言わんばかりにそう問いかけられた。

ニヤリと上がるその口端が恨めしい。


っていうか。


「会いに来たっていうか、練習しに来たの!!」


瀬戸くんに会いに来たわけじゃないんだから!