「今日はチャコお留守番ね」

「クゥ~ン……」


さびしそうに泣くチャコに「ごめんね」、と言って頭をなで、後ろ髪を引かれる思いで家を出る。




「あっ、つい~」


快晴の青空を見上げ、片目を細める。


うん、絶好の海日和だ!



今から向かうのは昨日行った海。

なんでまた海なのかと言うと、実は昨日、瀬戸くんと約束したから。




『瀬戸くん、すっごい上手だった!私もやってみたいー!』



戻ってきた瀬戸くんに拍手しながらそう言うと、


『いいけど、お前先に泳げるようにならなきゃ無理だろ』


瀬戸くんはあきれたようにため息を吐いた。