「せ、瀬戸くん!」
「ここに座ってろ」
「え?あ、うん……」
つれて来られたのは砂浜の一番端にある堤防。
そこにムリヤリ座らされると、瀬戸くんはチャコを抱いたまま海の家の方へと歩いていってしまった。
ポツンと一人堤防にとり残された私。
砂浜から離れているせいか、ものすごくさびしく感じる。
そんな私をなぐさめるかのように、さわやかな海風がサァとすぎ去っていった。
海辺に目を向けると、さっきの男の人を発見。
何人ものサーファーの中でひときわ光り輝いている男の人は、ギャラリーからの視線を一身に受けていた。
「やっぱり上手……」
そう小さくつぶやいたとき。
「誰見てんだよ」


