「わぁー、トイ・プードルだ。かわいい~!触ってもいいですか~?」
「え?あ、はい。どうぞ~」
突然かわいらしい女の人二人組に話しかけられ、あわてて返事する。
あの人を見るのに夢中で、女の人たちが近くにいることに気づかなかったらしい。
「わわっ!ちょ、くすぐったい~」
チャコとじゃれ合うお姉さんを横目に、チラッと海へと目を向けたけど、そこにはもうさっきの男の人の姿はどこにもなく。
はぁ、とため息をついて肩を落とした。
……って、あ!
周りを見わたしてみると、数人のグループの中にあの人を発見。
もうサーフィンしないのかな……。
そんなことを思う私は、さっきのサーフィン姿にだいぶ魅せられていたらしい。
でも、もう一度見たいと思うぐらい綺麗だったんだ。
水しぶきを上げてすべるあの男の人の姿が。
「──愛里、晴輝(ハルキ)が呼んでんぞ。……って、は?」


