瀬戸くんと、ふたりきり。




「うわっ!人多い!」



砂場に到着すると、百メートル程の砂浜には板みたいなものを持った人がたくさんいた。

男の人ばかりかと思っていたけど、結構女の人もいる。



海に目を向けると、板に乗った人が軽やかに波の上をすべっていた。

その人間業とは思えないテクニックに開いた口がふさがらない。


すごっ。あんなの人間ができるんだ。


波の上でなんであんなことができるのか不思議でたまらない。

自分にはとうてい出来そうにないその芸当の数々に、目が離せなくなった。



わっ。あの男の人、すごい。


中でも、一番目立っていたのは髪の毛を下の方で一つにまとめていた若い男の人だった。

素人の私でも分かる絶妙なバランス感覚はほかの人とは比べものにならないほど綺麗で。


なぜか、瀬戸くんの泳ぐ姿を思い出した。