『チビ、お前は飲み込み早いんだからとりあえず数こなせ』
そう言ってほめてくれる瀬戸くんは、あいかわらず私のことを“チビ”と呼んでいる。
最初こそ訂正していたけれど、今はもうあきらめがついた。
だって、何度言っても直してくれないんだもん。
もうチビでもなんでも呼んでくれって感じだ。
そんな瀬戸くんだけど、接しているとなかなか優しいところもあったりする。
バイクで送ってもらったあの日から、いいと言ってるのに毎日バイクで家まで送ってくれて。
その途中、コンビ二に寄ったり公園に寄ったりもしてくれた。
公園に寄ったときなんか瀬戸くんの弱点を見つけてからかいまくったっけ。
『う~ん。この生クリームとイチゴ最高~』
公園内にあったクレープ屋さんでイチゴクレープを買った私はルンルン気分。
『よく食えるな、そんな甘いモン』
そんな私を、瀬戸くんは嫌悪感丸出しで見ていた。


