瀬戸くんと、ふたりきり。



堤防を下り、砂浜へと向かうと、道路沿いでは何人か釣りをしていて。

ときおり会話を交えながら先へと進んだ。



「ん~、いい風!」


心地よい海風に当たりながら思い浮かべるのは、瀬戸くんのこと。


補習を始めた日から、毎日練習につき合ってくれる瀬戸くんはスパルタでものすごく厳しいけど、面倒見がいいのか辛抱強く指導してくれた。


今では息つぎを無事克服し、次のステップに進んでいる。

その次のステップっていうのがまた困難なんだけど。


無事息つぎが出来るようになったのは良いんだけど、今度はなかなか前に進まず、すぐに息が苦しくなって足をついてしまう。



まだ水への恐怖心があるのかな?


とりあえず、今は前に進むことだけを考えてひたすら泳ぎ続けた。