瀬戸くんと、ふたりきり。



初めて乗るバイクにテンションは上がってるけど、それと同じぐらい緊張もしてて。

そんな私の緊張が伝わったのか、瀬戸くんが私の頭をポンッと叩いた。



「俺の腰につかまってろ。離すんじゃねぇぞ」



そう言うや否や、バイクにまたがった瀬戸くん。

グイッと両腕を引っぱられて、瀬戸くんの腰に巻きつけられる。


ちょ、ちょっとこれは密着しすぎじゃ……。



巻きつけられたことによって密着する私と瀬戸くんの体。

右頬が瀬戸くんの大きな背中にくっついて、背中越しにゆったりとした心音が聞こえてくる。



……なんだ。瀬戸くんは緊張してないんだ。


自分だけが意識しててなんだか恥ずかしい。

こうなったら離れろって言われるぐらい引っついてやるんだから!



なかばヤケクソ気味にそう心の中で叫んで、瀬戸くんの体を苦しいぐらい強く抱きしめた。