瀬戸くんと、ふたりきり。



ウソでしょ!?

転ぶのを覚悟してギュッと強く目をつむったけど、私の体が地面に叩きつけられることはなく。

かわりに、ふわっと体が浮いた。




「っぶねぇな」


………え?



「瀬戸、くん……?」


耳元で聞こえたのは、艶のある呆れまじりの低い声。

そこでようやく今の状況が理解出来た。



私、瀬戸くんに抱きかかえられてる!?




そう。
私は後ろから瀬戸くんに抱きかかえられていた。


お腹に巻きついた瀬戸くんの腕と、体が宙に浮いているのがその証拠。


あ、ありえないんですけど!!



「瀬戸くん! 下ろして!!」



筋肉痛だということも忘れて、瀬戸くんの腕の中でジタバタと暴れる。



「お前、筋肉痛じゃねぇのかよ。暴れんな」