瀬戸くんと、ふたりきり。




「ちょっ……!なんでこんな抱き上げ方なの!?」

「ほかに何があんだよ」

「いや、それは……」



不満げにそう問いかけてくる瀬戸くんにウッと言葉がつまる。


だって、私が思っていたのは俗に言うお姫様抱っこだったから。


考えてみれば、瀬戸くんにお姫様抱っこしてって言うのもおかしい気がする。




「……これでいいです」

「何だよそれ」



呆れたようにため息を零した瀬戸くんは、私を俵担ぎしたまま歩き出した。



……はぁ。良かった。 放課後で。

こんな姿、誰にも見られたくないし。




人生初の俵担ぎ。

それはもう最高の眺めで。


涙が出そうだった。