笑われると思いきや、いきなりつかまれた腕。
そらしていた顔を戻せば、瀬戸くんはもう片方の手で更衣室の鍵を閉めていて。
閉め終わったあと、私の腕を引いて歩き出した。
「せ、瀬戸くん……!」
「なんだよ」
「……痛い」
体が。
「………」
いつもより遅く歩いてくれてるのは分かってるんだけど、それでも今の私にはすごく速く感じる。
「……ごめんなさい」
ホント、情けない。
「……ったく」
「うわっ!」
ウソでしょ!?
きびすを返したかと思うと、とつぜん私を抱き上げた瀬戸くん。
というか、抱き上げたというよりも肩に抱え上げたと言ったほうが正しいかもしれない。


